出会いって本当に突然ですよね
ほんの気まぐれな掲示板の投稿からだった。
「誰か会える人いませんか?」
そんな何気ない一言に、ぽつんと返事をくれたのが、彼だった。
ーーー会ってやるだけではなくて、ドライブやお茶などもしませんか?ーーー
こんな誠実なメールをしてくれる人が全然
いないからか、私は沢山きているメールの中から彼だけにメールを返した。
それからメールのやりとりが一週間ほど続きました。お互いに都合を合わせて
初めて会ったのは、沖縄市のとある銀行の駐車場。少し緊張しながら彼の車に乗り込むと、そのまま二人でドライブに出かけた。エアコンの効いた車内、流れる景色、ぎこちない会話。だけど、それが心地よくて。少しずつ、ほんの少しずつ、お互いのことを話し始めた。
趣味や好きな音楽の話、歩んできた過去の話、その他色々
5時間くらい経って、そろそろ帰る空気が漂い始めたそのとき。彼がふと口にした。
「今日、やる?」
驚きと照れが入り混じって、私は小さくうなずいた。その日は彼が私を“抜いて”くれて、それで終わりだったけど、正直、ものすごく気持ちよかった。そして何より、私はもう一目惚れで気持ちは完全に燃え上がっていた。 もうこの人以外考えられない。え?早すぎない?と思う人もいるとは思いますが。私にとって彼はそれぐらい惹かれる人であり、見た目だけでなく魂そのものに惹かれ引き寄せられたそんな感じだったのです。
それからの3ヶ月間、私たちはほぼ毎日会うようになった。
彼はよく言っていた。「誰もいない場所で、二人だけで暮らしたいね」って。
私は本気で、「この幸せがずっと続けばいいな」って思ってた。
でもその幸せは、ある日突然ぷつりと途切れた。
彼からの連絡が、ある日を境にぱったりと途絶えた。
どうして? なんで? 何があったの?
答えのない問いを繰り返す日々。
約3ヶ月間、音信不通のまま。私はどんどん落ち込んでいって、鬱みたいになって、仕事も手につかなくなって、家から出られない時期もあった、、、
それでも諦めきれなかった。
彼の住んでるエリアだけは聞いていたから、必死であちこち探し回った。
2ヶ月かけて、やっと彼の車を見つけた。
でもね、不思議なことにその瞬間、得体の知れない恐怖が襲ってきた。
心臓がぎゅっと縮まるような、手が震えるような、そんな感覚。
私はその場から逃げるように立ち去った。
次の日、何かを感じ取ったかのように彼から連絡が来た。
「今まで連絡しなくてごめんね」
嬉しかった。涙が溢れて、スマホの画面が滲んだ。
でも、その次のメッセージを見て、私は目を疑った。
「正直に言うと、俺、結婚するんだ。」
え、結婚? 誰と? 男? 女?
ぐちゃぐちゃに混乱して、頭の中が真っ白になった。
そのときは、本気で死にたいと思った。
「もし相手も男だったら…」どうしよう、尚更死にたい気持ちが強くなる
せめても相手は女であってくれと心から願った
でも相手は女だった。
少しホッとした自分がいた
ホッとしたのも束の間、すぐに怒りがこみ上げてきた。
「いつからその女といたの?」
しかも後から分かったのは、彼は“結婚する”じゃなくて、“もう結婚してた”ってことだった。
今思えば、最低だなって思う。だけどそのときの私は、ただ彼が生きてたことに、どこか救われた気持ちになっていた。
その後、また彼と会うようになった。
会ったその日に私は、こう言った。
「どんな関係でもいいから、そばにいさせて」
そこからは、毎日会うわけじゃなかったけど、それでも彼への気持ちは日に日に強くなっていった。
「どうしたらもっと一緒にいられるんだろう?」
考え続けて、私はひとつの答えに辿り着いた。
——一緒に働けたら、毎日会える。
彼はある会社を経営していた。
そこで働かせてもらえば、自然と一緒にいられる時間が増える。シンプルだけど、それが一番現実的だった。
お願いして、最初は断られた。
理由は正直覚えていない。でも何度も頼んだ末に、ついにOKが出た。
「これで、彼の日常の中に私もいられる」
そう思った。
一緒に働き始めて気づいたことがある。
彼はすごく几帳面だった。まさにA型って感じで、細かいところまできちんとしていた。
私はというとO型で大雑把、自分のことすら満足にできないタイプ。
でもそんな彼の性格に、どんどん惹かれていった。
仕事になると目つきが変わって、まさに職人。
黙々と作業するその背中に、私は何度も見惚れた。
気づけば私も、少しずつ彼に似ていった。
部屋を片付けるようになったし、手元の作業にも神経を使うようになった。
考え方や視点だって、前とは少し違っていた。
一緒に街を歩いたり、買い物をしてると、何度か「兄弟ですか?」って聞かれた。
4〜5回はあったと思う。
でもそれが、なんだかすごく嬉しかった。
自然に見えるくらい、私たちはぴったりだったのかもしれない。
私は彼のことが好きだった。
でもそれだけじゃなくて、憧れもあった。
彼みたいにかっこよくなりたかった。
彼みたいに、強く、優しく、そして逞しく生きたいと思った。
彼は、私にとって理想の人だった。
この物語には、まだ続きがある。
でもそれはまた、次の話で。
皆さんも既婚者との付き合いはありますか?
あるとしたら、どう言う経験をして今どんな思いをしていますか?
もしよろしければコメント欄に書いてくださいね!ではまた次回の投稿でお会いしましょう!
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